後生掛温泉で自炊で湯治
後生掛温泉は、上げ膳据え膳の「旅館部」と自炊で気ままに過ごせる「湯治部」に分かれます。
以前は湯治部でも食堂で食事を食べることができましたが、2020年に猛威を振るった新型コロナウィルスの影響か、現在は食堂が営業しておりません。
山の中の一件宿なので、外にご飯を食べに行くこともできませんから、自炊部に宿泊するなら自分で自分の食事を用意するしかない。さらに、売店に食材は乏しいので、山に入る前に自分で手配してくる必要があります。
(カップラーメンとか、タマネギなどの根菜は売ってましたけどね~。)
宿泊期間が短いなら、お総菜を買ってきて、佐藤のごはんとカップ味噌汁でも十分ですが、数泊以上するのであれば、簡単なものでも作った方が気分が上がります。(食事にこだわらない方は別。)
後生掛温泉湯治部の部屋はこんな感じ。
後生掛温泉の湯治部はすずらん寮、白樺寮、若竹寮、極楽寮に分かれています。
私が宿泊したのは、2018年に改装されたスズラン寮のオンドル部屋です。
オンドル部屋は床下に温泉の配管が通してあるので、冬でもぽっかぽか。半袖で過ごせます。
スズラン寮の2階は畳部屋ですが、廊下を歩いた限りではそれほど寒くは感じませんでした。
ただ、予約するときに「畳は寒いですよ~」といわれたので、夜は冷え込むのかも。
若竹寮、極楽寮は大部屋です。大部屋はコロナが流行しはじめの頃は閉鎖していましたが、今はビニールで区画を区切ってあるので、宿泊が可能になっています。
ちなみに私の宿泊した部屋は4.5畳と手狭でしたが、窓側に棚があって荷物を置けたり、壁に服を掛けられるフックがありそれなりの居住性がありました。
そもそも自炊部は部屋にテレビがないので、布団さえひければ後は問題ないですね。
床にオンドルが通っているので食材を床に置かずに棚の上へ。(そもそも冬は冷蔵庫代わりにビールとか窓の外に出してしまうので、どってことない。ビールが凍りますけど。(笑))
館内に温泉の硫黄のにおいが漂っているので、ダウンジャケットににおいがついたら嫌だったので、結局壁のフックとハンガーはタオルを掛けで、ジャケットは鞄にしまってました。
自炊をするのに使う厨房設備はこんなん
湯治部の共通の炊事場はこんな感じです。湯治部が満室だったときはここも賑わうのでしょうけど、新型コロナの影響で宿泊客が少なかったので、人に会うのもまばらでした。
湯治宿だとコンロを使うのにガス代が必要な場合がありますが、ここはフリーで使い放題。
しかし、無料で使える調理道具が一切ないので、鍋も箸も皿も用意しないといけません。
忘れても借りることはできますが、有料なので細かくお金を取られるのでご留意を。
食器洗いの洗剤なんかもないんで、注意してくださいね~。(スポンジはある。)
ちなみに電子レンジと電気ポットは各棟の給湯室にございます。
とにかく「旅先で調理なんて、めんどくさい!」っていう人は、電子レンジとポットでなんとかなる食材を持ち込んでください!
今時コンビニの冷凍食品も充実してますから、冷凍食品と紙皿持ち込めば十分っすよ。
冷蔵庫はございません。夏は注意してください。
ちなみにこの手の湯治宿は宿泊客が共通で使える冷蔵庫を備えているのが一般的です。
私が知る限り、冷蔵庫がなかったのはこの宿で2つめです。(一つ目は滑川温泉の福島屋。)
後生掛温泉の湯治部には冷蔵庫こそございませんが、食材や調理道具を置くのに自由に使える棚が、厨房の外や白樺荘の外の廊下などいくつも備え付けられています。
標高が1000mと高いため、生もの以外は真夏でなければそこそこ傷みません。
ましてや真冬であればこれらの棚が天然の冷蔵庫ならぬ冷凍庫になります。
むしろ、野菜が凍らないように気を遣うのが大変です。
ビールも簡単に冷えていいなーと思ってたら、長いこと放置すると凍るので、部屋で適度に溶かしてから飲みました。
宿泊するときの気温に応じて、うまく使い分けてみてください。
凍ったら困る食材を持ち込む場合は、段ボールではなく発泡スチロールに入れて食材を送った方がよいですよ。